2009年10月

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10月31日(土)
 林・恵子さんから招待状をいただいていた「トイレへ行こう」展へ。
 場所は恵比寿のhotsumi GALLERYという小さなギャラリーで、「トイレの中
で楽しむ作品」をテーマにした10名の作家の展覧会だ。いろいろな素材を
使ったかわいい工芸品や絵が並んでいた。特にトイレと関連した作品ばかり
ではないのだが、「トイレの中で楽しむ」という超密室のくくりのもとに集
められると、想像力が刺激される。林さんの「トイレ回文集」を購入する。
そのまま溝口ジャムセッションへ。


10月25日(日)  友人のピアニスト岩渕淳一君のトリオのライブを聞きに藤沢のベルーガへ。 共演は藤田誠(ドラムス)渡辺伸之(ベース)。  ベルーガは時々サルサのライブをやるインタープレイというライブハウス と同じビルの地下1階で、小さいが落ち着いた感じのいい店だった。ピアノ トリオを聞くには良いサイズで、ベースの生音やドラムスのブラシの音がば っちり聞こえる。ピアノはアップライトだが、よく調律されていた。いつも のように難しい曲がズラリと並ぶ構成だったが、伸び伸びとした自由奔放な 演奏で、久しぶりにジャズを楽しめた。  ドラムスの藤田誠さんの婚約者の方がみえており(もう籍は入れているか もしれない)、プログラムの間に、二人に焼いた鯛をプレゼントするという 面白い企画もあった。  第二部は店のマスターの方がサックスで参加し、コルトレーンを中心とし た構成。ぼくも数曲やらせてもらったが、お酒を飲んでいたので、吹きなが ら酔いが回ってちょっと頭がクラクラきてしまった。  こういうアットホームな雰囲気のライブは気持ちの良いものだ。終電ぎり ぎりの11時すぎまでハイボールを飲んで帰宅。
10月18日(日)  お昼に原朋直先生のトランペット教室へ。  課題のオリジナル曲を吹き、ドナ・リーを任意のキーで吹いた。口内炎の ため唇の中が腫れていて余りいい音が出ない日だったが、何とかレッスンを 受けられた。共演者の出す音をよく聞いてスペイシーに吹く事の大切さを今 日も教えられたが、この「スペイシー」という概念は詩作に生かすこともで きそうだ。ただ正しく合わせるだけでなく、創造的に合わせていくのが肝だ が、とてつもなく難しいのは言うまでもない。  終わって速水御舟の展覧会を見に、山種美術館へ。日本画と西洋画の融合 を日本画の伝統の中で果たしたという作品群だった。最後は「風情」で勝負 をする。それに対する執念に打たれた。
10月17日(土)  例によって昼過ぎまで寝てからカップラーメンで昼食をとり、雑用をすま せてから三毛猫ファミに会いに伊勢原の実家へ。途中土産に洋菓子を買う。 5時頃着き、家に入ると早速ファミが近づいてきて、体を擦り寄せてきた。 ここのところ2週間に一度の割合で帰ってきているが、ぼくのことは覚えて くれているようだ。ファミ用の土産の起き上がりこぶしには余り興味を示さ なかったので、いつもの猫じゃらしで相手をすると相変わらず反応が良い。 とにかく非常に元気で毛並みもつやつやなので安心した。両親に聞くと、毎 日4時間程庭に出て遊んでいるとのこと。虫やらトカゲやらを捕まえてくわ えてくることもするらしいが。周りは車通りは多くないので安心だし、メス 猫なので遠出することもない。ペット可のマンションもあるが、やはり猫を 飼うには庭つきの一戸建ての家がいい。ファミはノラ猫出身なので人間にベ タベタすることはないが、それでもぼくが2階に行くと必ずついてきてくれ る。遊んでくれる人間はちゃんと見分けて慕ってくれるのだ。  両親と夕食を食べ、父親が参加しているアマチュア合唱団のCDをもらっ て10時過ぎに帰る。
10月12日(月)  昼前まで寝て、少し仕事してから、「むさし野散歩」展を見に三鷹のギャ ラリー犀へ。地図を示しながら、武蔵野の生活をテーマにした絵や写真、工 芸が展示されている。友人の林・恵子さんが出品していて、まずそれを見る。 国立周辺の地図にコメントを書きこみながら、その風景を写真に撮り、てん とうむしのイラストを添える。ゆったりとした場所の雰囲気が伝わってきて 面白い。てんとうむし柄のきれいな手ぬぐいも展示されていた。他の人の作 品もほんわかした独特な生活の手触りがあって、それぞれに楽しめた。「散 歩」というテーマがいい。記念にポストカードを買った。  それから渋谷に向かい、BUNKAMURAザ・ミュージアムで「ベルギ ー幻想美術館 クノップフからデルヴォー、マグリットまで」を見る。象徴 端からシュルレアリスムまでの、近代ベルギー美術の流れを追ったもの。デ ルヴォーの大作「海は近い」の他に、誰でも知っているようなメジャーな絵 はなかったが、美術展というものはメジャーな作品が少ない方が楽しいもの である。なまじ目玉の作品があると、個々の作品に対する集中力が鈍ってし まう。異様なまでの清潔感とその逆のグロテスクなものへの嗜好が相俟って、 不思議な浮遊感とエロティシズムを生む。エミール・ファブリという画家の 「夜」という、男女が半ば恍惚とした表情でこちらを凝視してくる作品に、 ゾクッとくるものを感じた。アンソールの晩年の、明るく透明感のある静物 画にも惹かれた。クノップフやデルヴィル、ロップスらの幻想的な作品もも ちろん良かった。象徴主義の芸術は表現に含みがあって面白い。文学作品も そのうちいろいろ読んでみよう。  帰ってまた少し仕事をし、久しぶりに詩を書く。
10月11日(日)  横浜黄金町のNIGHT FIREでサルサのライブ。黄金町は本当に久しぶりに来 たが、昔ながらの横浜という感じだ。カタギじゃないが庶民的? といった 風が良い。2時に店に入り、準備とリハをやって、早目の夕食を取りに近所 の中華屋さんへ。大人数で行ったのに、短時間で料理が出てきたのにびっく り。八宝菜と蒸し鶏を頼んだが、まずまずの味だった。食後に商店街をぶら ぶら歩く。韓国、中国の方がやっている店が多いようで、珍しい食べ物が売 っていた。  店に戻ると、お客さんがいっぱいだった。前半後半合わせて14曲を演奏 したが、お客さんの反応がすごく熱く、終始盛り上げてくれてありがたかっ た。演奏は、新メンバーでの演奏の中ではまずまずの出来だったが、PAの 音の返しがなかったので、自分の出している音がよく聞こえず、バランスに 苦労した。でもお客さんのノリが良いために楽しく吹くことができた。  終わってビールを飲んでいるうちに終電を逃し、武蔵小杉からタクシーで 帰宅する。