2009年4月

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4月30日(木)
 夜、詩誌「モーアシビ」の発送作業。と言ってもぼくが着くのは8時前くら
いなので、作業後の打ち上げに参加しにいくようなものだ。
 今年初めから入院されていた水越さんが退院、元気なお顔にほっとする。入
院中の面白いお話を幾つか聞き、詩にするといいよなどと話す。他に、詩のメ
リットはお金や名声と縁がないことだというぼくの持論を酔った勢いで喋る。
商業メディアの評価を気にせず、好きなことを書くことに集中できる贅沢を再
確認しよう、ということ。
 

4月26日(日)  新橋のヤマハでトランペットのレッスン。課題曲はチェロキー。メトロノー ム300で吹くというものだったが、なかなかフレーズを吹ききれず苦戦。原 先生に言わせると、フレーズをリズムに乗せようとするのでなくフレーズを吹 きながら自律的にリズムを作っていくべきということだが、これが非常に難し い。メトロノームなしで一定のテンポを保つ練習が効果的ということなので、 実践してみようと思う。  帰りに、先週行った「ビデオを待ちながら」展をもう一度見に行く。とても 気にかかる企画展。「見る」という行為を相対化し、日常的な視覚体験のあげ 足取りをするかのような傾向の作品が面白い。60年代の反芸術運動は、非現 実的な概念を提示して、芸術に対する一般的な先入観を打破しようとするもの が多かったように思うが、70年代の前衛的なビデオアート作品は、それをも う一度日常的な意識、生活意識とすり合わせ、日常に対する意識をぐらつかせ ようとするところがある。  帰って昼寝をし、少し仕事をしてからサルサバンドの練習に行く。
4月25日(土)  午後、タップダンスグループ「TAP Do!」の公演を見に行く(ヤマハ エレク トーンシティ渋谷)。  今回は全演目が新作というだけに期待をしたのだが、完成度も高く、とても 楽しめた。このグループはタップを取り入れた楽しいコントを売りにしている のだが、バレリーナが白鳥の湖を弾くピアニストの演奏の邪魔をするコントな ど、発想がユニークではっとさせられた。音楽担当の二人が積極的に演技にも 参加しているのも興味を惹かれた。新作が多く、それぞれが凝った演出なので 公演は大変だと思うが、大きなミスもなくやり遂げたのはすごい。  終って、キーボード担当の千葉さんに挨拶。次の舞台は5月23日だそうな ので、それにも足を運ぼうと思う。
4月18日(土)  横浜のKing's Barで内輪のジャズライブ。セッション仲間で企画したものだ。 前半は4つのバンドの発表会。課題曲はAll The Things You Areで、どのバン ドも結構凝った、楽しいアレンジをしていた。ウチのバンドはぼくがアレンジ した課題曲と、ヴォーカル物でMysty、それからコリアのBud Powell を演奏。うまくいったりいかなかったりだったが、まあまあ楽しめた。  後半はフリーのセッション。お酒を飲みながらだったので少々荒っぽい演奏 になってしまったが、音楽を通じて人と知り合えるのは良い。試しに演歌の「 北の宿から」をやってみたが、あえなく沈没。この曲をジャズミュージシャン とやる時は打ちあわせが必要ですね。  11時過ぎに帰り、ちょっと仕事をして寝る。
4月12日(日)  江古田バディでサルサのイベントに出演。3バンドの最後に演奏した。ボン ゴ奏者が代わってリズムがまだしっくりこないところもあった。おいおい調整 していくしかないだろう。  昼間は国立近代美術館で「ビデオを待ちながら」展を見る。60年代後半か ら現在までのビデオアートを特集したものだ。特に、70年代初期のコンセプ チュアル・アート風の作品が興味深かった。
4月4日(土)  18日にやるジャズのライブのためのリハを溝口のスタジオで行う。ぼくが 書いたAll The Things You Areのアレンジが難しくてみんな四苦八苦。すみま せん。でも、何とかなりそうというレベルに落ち着いた。  帰りに、溝口の名所であるらしい久地円筒分水を見に行く。溝口神社に立ち 寄って御参り。小さいが住民に愛されている感じだ。二ヶ領用水遊歩道に出る と、桜が満開で、いつまでも歩いていたい気分になる。20分程歩いて目的地 に辿り着く。予想していた通り、見た目はしょぼいもの(失礼!)だったが、 ここは由緒正しい場所である。江戸時代に、周辺の水田に公平に水が行き渡る ように作られた樋(当時としては画期的な工夫)を、昭和になってコンクリー ト製の円筒分水に改造したのが久地円筒分水である。構造を説明する看板があ り、じっくり読んでいる人が何人もいる。こういう歴史を背負った名所は、見 れば見るほどに味が出てくるものである。日本人の土木技術は、随分昔から高 度なものだったんだと感じ入る。しばらくぶらついてから溝口に戻り、濃いし ょうゆ味の盛岡ラーメンを食べる。そのまま外苑前に行き、ギャラリー「とき の忘れもの」でマン・レイの写真を見る。スタイリッシュで緊張感溢れる作品 に接し、気持ちが引き締まる。  渋谷に寄って、頼んでいたコンタクトレンズを受け取って帰宅。