2012年12月

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12月30日(日)
 朝食前に、また2つほど風呂に入る。広い露天風呂と逆に狭くて落ち着く風
呂。朝日の中で見る景色も良いものだ。
 朝食では、キノコ汁がおいしかった。やはり山では山のものがおいしい。
 チェックアウトしてしばらくロビーでコーヒーを飲みながらぶらぶらし、12
時前のバスに乗る。水上駅でお茶を飲み、越後湯沢で昼食(ソバ定食と熱燗)
を取る。越後湯沢駅は、日本酒が盛大に売られていて、試飲のコーナーもある。
酒飲みにはこたえられないスペースだろう。さすが酒どころだ。
 帰りの電車では、彼女が買ってきたインテリアのムックを二人で読み、新居
に合うものを研究した。
 とにかく、楽しい二日間だった。
 今年は、職場の異動、婚約、鈴木志郎康さん、今井義行さんとの詩の鼎談、な
ど、いろいろなことがあった。自分にとって転換点となる年だったように思う。
来年は始めたことを育てていくのが課題だ。
 それでは皆さん、良いお年を。

12月29日(土)  今年の最後のお楽しみ、水上温泉への一泊旅行。  11時半すぎに新宿で待ち合わせ、上越新幹線で越後湯沢へ、それから水上 駅、更にバスで50分。「秘湯」と銘打たれた宿だけに、4時間半程もかかった が、電車、バスからの眺めがすばらしかったので気にならない。雪が積もって いて、旅の気分が盛り上がった。バスからは野生の猿も見えた。  宿は「龍洞」というところで、豪華という程ではないが、広い敷地を存分に 使い、露天風呂を含む17もの温泉に、何と貸切状態で入り放題というのがウリ のところ。  夕食は、山の幸が並び、特に鮎の塩焼きが美味だった。酒どころということ もあり、おいしい日本酒もいただく。  部屋に戻っていよいよお風呂。入口で好きな風呂を選んで札を取り、風呂の 戸の前に札をかけて貸切にして入るというシステム。星の形をしてお湯の底で 電飾が光る風呂や、大きな石をくり抜いて作られた風呂、広いスペースの露天 風呂、川の流れに面した絶景を堪能できる風呂など、様々な種類の風呂を彼女 と一緒にじっくり回った。全て貸切状態というのがいい。お風呂だけでこんな に楽しめるとは、すごいことを思いつく人がいるものですね。雪景色がまたす ごい。山奥にあるだけに、辺りはしーんとしていて、川の流れだけが耳に入っ てくる。良い宿を選んでくれた彼女に感謝だ。
12月27日(木)  退社後、六本木のライブハウスサテンドールへ。ここでは3月に結婚披露パ ーティを行うつもりで、今日は打ち合わせに来たということ。  オーナーの方に計画表を見せたが、何の問題もなしと笑顔で言われる。この ライブハウスは演奏だけでなく、パーティの仕事をかなりやっており、披露パ ーティもやり慣れている。ぼくも実は、過去友人のパーティに2回出演したこ とがある。いろいろ話をして、進行に関しては安心した。  フィリピン出身の歌手マリア・エヴァとそのお弟子さんのライブが行われて おり、2部の途中まで聞いた。マリア・エヴァは日本で活躍するジャズ歌手の 中でも指折りの人なので、もちろんダントツにうまい。お弟子さんたちは、経 験を積んだ達者な人もいれば初心者でちょっと危ういかなという人もいたが、 楽しんで歌っている様子がうかがえて良かった。一人の人が歌い終わると、次 の人にタスキのようにリボンを渡し、前の人からもらったリボンを腕に巻いて 歌うという趣向も微笑ましかった。ドレスも皆さん華やかで、女性には見せる 楽しみというものがあっていいなあ、と感じさせられた。  この日は下見ということもあって、料理は半額でサービスしてくれた。イタ リアンを中心に満腹になるまで食べ、お酒も飲み、ライブも聞いて、一人5000 円ちょっとで収まった。トクした気分だ。
12月26日(水)  新しい号の発送作業の後、同人誌「モーアシビ」の同人との忘年会。最新号 では、李幸子さんの散文体の詩が、情景を丁寧に描いていて、新境地を開いて いると感じられた。世話役の白鳥さんが李さんにアドバイスもしたようだ。  忘年会には、白鳥信也さん、北爪満喜さん、呉生さとこさん、川上亜紀さん、 ブリングルさん、盛岡美喜さん、それにぼくが集まった。詩の話や他愛ない話 をして2時間ちょっと楽しく飲食。
12月24日(月)  彼女のマンションに泊めてもらい、昼食は近所で評判の欧風カレー「すぷー ん」へ。コクがあって具だくさんのおいしいカレーだったが、量が多すぎて少 し残してしまった。それからデパートで家具やカーテンなどを見て回る。自分 たちがいずれ買うものだと思うと、結構熱心に見てしまう。雅楽のCD一枚購 入。紀伊国屋書店も覗く。それから自然派のカフェへ。ゆったりしたスペース に遊び心溢れるインテリア。彼女が好きそうだ。スパイシーカフェオレという ものを頼んだが、変わった風味でおいしかった。それからぶらぶら武蔵野の小 道を歩いてマンションに戻る。  途中で買った食材でサラダ、パスタ、リゾット、チキンでクリスマス。プレ ゼントの交換もする。ぼくのはかわいいボールペンのセットを渡し、彼女のは 手袋とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲のCD。恋人と過ごすクリスマス・ イヴはやはりいいものだ。今年ももう終わりだな。
12月23日(日)  3月に結婚式をあげる神田明神のセミナーの日。まさかの寝坊で起きたら何 と始まる30分前。彼女に侘びの電話を入れ、とつものもとりあえず神社へ。 着いてみると、結構本格的なセミナーで、実際の結婚の儀式を説明しながらそ のままやってみせる形式だった。雅楽の説明も実演つきであり。  セミナー終了後、料理の試食会。和食コース、和洋コースがあり、どちらも おいしい。特にグラタン風の伊勢海老の焼きものがおいしかった。披露宴の様 子を実演するという趣向で、鏡開きも見たし、いろいろ参考になった。司会を やっていた女性が気に入り、当日、やってもらうことにもなった。結婚式担当 の方と式の細かい部分を打ち合わせた後、衣装決めに。ぼくの方は5分程で決 まってしまうが、彼女の方はそうはいかず。衣装部の方たちが次から次へと豪 華な着物を持ってくるので驚いてしまう。黒の色振袖にしようということにな ったが、それも何種類もある。結局彼女はちょっと渋めの、鶴が舞う図柄のき りっとしたものを選んだ。  やはり、ブラウダルは女性のエンタメだと感じた。それから彼女のマンショ ンへ。お昼が豪華だったので、スーパーで点心などを買って夕食にする。
12月22日(土)  8ビート系ジャズをやるバンドの試運転。湘南台のスタジオに午後一時に集 合。セッション仲間に、キーボードはジャズ研の先輩の東宮さん。ホレス・シ ルヴァー、リー・モーガン、チック・コリアらの曲をどんどんやり、あっとい うまに時間がたってしまった。まだスムーズではないが、いいサウンドをして いる。リハーサルを重ねれば、結構いいバンドになるのではないか。次は1月 中旬にリハ予定。
12月19日(水)   詩人の鈴木志郎康さん、今井義行さんと忘年会。代々木上原駅の改札で待ち 合わせ、近くのカジュアルイタリアンの店へ。奥様の麻里さんが足の悪い志郎 康の車椅子を押す。  志郎康さん、今井さんとは2月から毎月詩のおしゃべり会を行い、3回の本 格的な鼎談をして記事をアップした。濃密で得難い体験だった。その日も詩の こと、麻里さんの日本語教師の体験談などで、盛り上がった。志郎康さんはこ の「詩について話す」企画が気に入って、来年もやりたいとおっしゃる。ぼく もぜひやりたい。今井さんは、障害者手帖がもらえそうで、そのことも良かっ た。  とにかく、一連の鼎談は、詩を「人」を軸に考えるというもので、オーソド ックスであるが故に他ではなかなか読めないものだと思う。 http://swrd.blog.fc2.com/blog-entry-5.html http://swrd.blog.fc2.com/blog-entry-8.html http://swrd.blog.fc2.com/blog-entry-9.html http://swrd.blog.fc2.com/blog-entry-10.html
12月15日(土)  午前中、結婚生活を送るためのマンションの下見。小金井方面の二箇所のマ ンションを覗かせてもらう。一軒めの部屋が、日当たり、適度な広さと静かな 環境という点で気に入った。案内して下さった管理会社の女性が面白い人で、 ここにおいしい店があるとか何とか、細かい情報も教えてくれる。  三鷹でしゃぶしゃぶ定食を食べてひと休み。  それから彼女の誕生日のプレゼントを買いに行く。だが、選ぶのは彼女の方 で、ぼくはお金だけ出す(笑)。変なもの選んじゃ困るということでしょう。  新宿の伊勢丹のアクセサリー売り場を歩くと、買い物客がごった返していて、 どこが不況かと思わせる。カップルで買いに行く場合は、大抵女性は真剣でち ょっと怖そうな表情をして、男性はぽかんとした顔で彼女の後をおずおずつい ていく、というパターンだ。ピアスとネックレスを中心に見て回るがなかなか 心が決まらない。一旦喫茶店へ。ここでも彼女が何やら難しい顔をしているの で、何を買っても結局いいものを買うことになるわけで、悩むのも楽しいでし ょうと言ったら、それでも悩むことには違いないから苦しいのだ、と真顔で返 された。また伊勢丹に戻り、売り場を3周くらいして、遂にくねっと曲がった 形のピアスに決定。かわいいけれど、ワンポイント、変わったところがある、 というのが彼女の好みで、好み通りのものを買ったという感じだ。よく似合っ ている。新宿御苑の方をぶらつこうかと思ったが、風邪が完全に治りきってい なかったので、大事をとって帰ることにする。  最近、アクセサリーを買う機会が多いが、飾る楽しみをいろいろ知っている 女の人たちが羨ましくなった。
12月8日(土)  銀座に彼女とマリッジリングを選びに行く。  彼女オススメの3店舗をじっくり見て回る。エンゲージリングを選ぶ時に、 さんざん種類を見てきたので、今回は結構落ち着いた気分で眺めることができ た。日本維新の会の石原と橋元が演説をしているのに遭遇。たくさんの人が聴 きに来ていた。中華料理店で食事し、ヤマハで楽譜も見る。あれこれ迷った挙 句、京都の宝石店「俄」の「絆」という名前の指輪に決める。小さなダイヤが 二つ並ぶという独創的なデザインだ(男性用のには何もありませんが)。この 店の指輪は、形もそしてタイトルも面白い。結婚の予定のある方は一度覗いて みてはいかがでしょう。  いいものが買えて満足だが、ブライダルってつくづく女性のエンタメなんで すねえ。
12月4日(火)  退社後、コリン・カリー・グループによるスティーブ・ライヒ作品の公演を 聞きに、東京オペラシティコンサートホールへ。クラシックとポップスの両方 にファンを持つライヒの演奏会だけに、いつも客層が違う。クラブでDJをやっ ていそうな若い人が来ている。曲目は、クラッピング・ミュージック(1972) ナゴヤ・マリンバ(1994)、マレット楽器、声とオルガンのための音楽、ドラ ミング。拍手だけで作るクラッピング・ミュージック、シンセサイザー、ヴォ ーカル、フルートが加わる大編成のドラミングまで、ライヒの世界を堪能した。 基本的に彼の音楽は、アフリカの打楽器音楽の影響を受けているとはいえ、動 機をいじりにいじって発展させていくという点では、ベートーヴェンスタイル の堂々たるクラシック音楽だと思う。感覚的にはポップスに近いところもある が、本質的には動機を対比させる古典派音楽の一つの到達点なのだ。現代音楽 はなぜこの方向をもっと豊かに発展させられなかったのだろう。ライヒが使う アコースティックの楽器は、動機をただ反復する際でも微妙な色合いの変化を もたらす。これはコンピュータ音楽にはできないことだ。  終演後、守屋さん、原口さんと中華料理屋でご飯。
12月2日(日)  婚約者のご両親とぼくの両親との顔合わせ食事会。11時すぎに相模原の駅 で彼女と待ち合わせ、喫茶店で待機。20分前に予約していたホテルセンチュ リーの「つつじの茶屋」に着いたら、もう両家の両親ともそろっていた。初顔 合わせということで、皆ソワソワしていたのだろう。  ぼくが最初の挨拶をし、それぞれ自己紹介をし、昼なのでウーロン茶で乾杯 してから食事が始まった。「つつじの茶屋」は良い和食レストランで、とった 個室は広くてきれい、料理(ステーキ入りの和食コース)もおいしかった。  ぼくの母は本厚木で陶器の店をやっているが、彼女のお父さんは定年後に趣 味で陶芸をやっているので、話も合う。なごやかな顔合わせとなり、ほっと安 心した。引き出物も、その場で決まってしまった。最後に、彼女は婚約指輪を、 ぼくはお返しにいただいたトランペットを見せて、全員で写真を撮り、お開き となった。うまくやっていけそうで、本当に嬉しい。ただ、その日ぼくはひど い風邪をひいていて、何度も咳をしてしまったのが残念だった。  その後、新宿に彼女が籍を置いた結婚情報サービスの会社に、婚約の報告に 行く。まじめそうな担当の中年の女性が祝福してくれた。事務手続きをし、帰 りは従業員の方々からの拍手をいただいた。今度はぼくが入っていた渋谷支社 に。担当の方が体調不良で会えなかったが、帰りはまた従業員全員からの拍手 で送られる。  それから外苑前に移動。今日は彼女が試着をしたというドレスの専門店へ。 ドレスは借りるだけで結構高額なお金を取られてしまうが、それならいっそ一 着作ってしまおうということ。ネットで良い店を見つけ、既に7着のドレスを 試着したとのこと。最終的に3着に絞られ、今日もう一度着て決めるというこ とだ。ドレスを選ぶところを見るのはもちろん初めてなので、珍しく、面白か った。どのドレスも生地が非常に上質で、仕立てが丁寧だ。この魅力は、写真 では絶対にわからない。3着着て、どれも彼女にとても似合っている。ぼくは 最初に着たシンプルでシャープなデザインのがいいと思ったが、彼女は2番目 の、胸にかわいい飾りがついたものがお気に入りのようだった。女性はいつま でたっても夢見る女の子なんだなあ、としみじみ思う。そしてブライダルは、 女性のための最高のエンターティメントなのだということもわかった。  帰りに、ワタリウム美術館近くの蕎麦屋で食事。長く忙しい一日だったが、 充実感があり、楽しかった。人が楽しむ姿を見るのは面白いことだ。