2012年6月

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6月30日(土)
 小田急多摩センターのライブハウスで久しぶりのジャムセッション。それか
ら、アメリカから帰国している姉に会いに実家へ。姪っ子も一緒だ。
 姉は時差ボケで眠そうな感じだたったが、元気だった。姪は前に会った時よ
り随分と大きくなっていて(当たり前だが)、美人さんになっていた。日本の
大学に行く考えもあると話していた。日本語も上手だった。妹夫婦もきて、み
んなでご飯を食べ、写真を撮る。
 猫のファミとレドは、客が来ているのに普段通りの様子で、こちらが食事を
していると、いつものように元気におねだりにきた。買っておいたカニカマ風
味の猫スナックをあげると大喜びでぱくつく。アメリカの生活も、しんどい時
期もあったようだが、今はすっかり落ち着いたように見える。良かった。
 
6月24日(日)  紫陽花を見に鎌倉へ。  北鎌倉の小さな駅がラッシュ時の新宿のように混んでいて、紫陽花の鎌倉は 有名なんだなと改めて思った。  まず円覚寺に行き、長い階段をふうふう言いながら昇り、高台から周囲を一 望する。山また山で、鮮烈な緑が気持ちいい。その後、紫陽花寺として有名な 明月院へ。さすがに混んでいたが、紫陽花はすばらしく美しく、うっとりとし てしまう。いろんな種類の紫陽花があるもんですね。様々な色や形の違いが面 白い。帰りに紫陽花ミュージアムのようなところにも入り、花を鑑賞すると同 時に、紫陽花をテーマにしたきれいな絵や工芸品も楽しむ。紫陽花と猫の絵が かわいかったですね。  その後、鎌倉駅まで30分程かけて歩く。山道が歩きやすくて気持ちいい。 鎌倉は、京都のように洗練されてはいないけれど、自然が存在感を持って感じ られ、その素朴な風情がたまらない。駅の近くでおいしいそばを食べ、定番の 鶴岡八幡宮へ。ここでは池を埋め尽くす蓮の葉に改めて圧倒させられる。県立 近代美術館で「鯰絵とボードレール」という妙なタイトルの展覧会も見る。何 とコレクター気谷誠が集めた作品を展示しただけの展覧会。コレクションの中 身が19世紀のフランスの絵や版画、それに江戸の鯰絵だったため、素直に展 覧会のテーマに据えてしまったという感じ。両者は無関係でした(笑)。でも、 鯰絵をこんなにたくさん見たのは初めてだったので、とても面白かった。まさ に漫画。漫画以外の何物でもない。今の若い漫画家やイラストレーターが見て も参考になるような、奇抜なアイディアがいっぱいだ。美術館からも蓮の葉が 見え、その眺めも面白い。  お参りをして、駅までの道のりも楽しんで、横浜まで行って食事。そのまま サルサバンドの練習へ。  
6月23日(土)  大学のジャズ研の先輩だったサックス奏者野口宗孝さんのお墓参りへ。11 時半に大船駅で待ち合わせ、横浜霊園へ。例年の通り、ビールと日本酒を飲み、 寿司を食べながらジャズ研OB連と喋る。  あっと思ったらもう結構な時間。今日は、夕方から幻妖ブックブログの10 年の活動を振り返る鼎談をする日だった。  急いで東海道線に乗ったが、申し訳ない、遅刻してしまいました。  平謝りしてから進行表を配り、東雅夫さん、タカザワケンジさんと1時間半 の間語り合う。話しているうちに、幻妖ブックブログは、怪談文芸の広報係を かなり積極的につとめていたのだな、という気がした。作家へのインタビュー やオススメ商品の購入者特典配信など、販促活動を結構まじめにやった。書店 が書き手とタッグを組んで行う活動としては、ユニークなものだったと思う。 タカザワケンジさんのライター&カメラマンとしての役割の大きさも本当にす ごいものだった。本は、売ろうとしなければ売れない。文学にとって、出版も 大事だけど、販売も同じくらい大事なんですよーということがわかっていただ けたら嬉しい。この鼎談は、夏じゅうにはアップできる予定です。  終わって居酒屋「北海道」で打ち上げ。門賀さん、岡部さん、勝山さん、荒 蝦夷の土方さん、それに元bk1スタッフの砂見尚志さんも来てくれた。砂見 さんは本当に久しぶりで、今月結婚されたとのこと。おめでとうございます。 あれやこれや楽しく話をして10時前に散会。
6月17日(日)  知人の女優・演出家、登坂倫子さんのヴォイスクラスの発表会を見る。場所 は駒場東大前のstudio unseen。普通の家のような建物の地下1階だが、中はき れいだった。出演者は村山みのり、後藤哲広、井上大慈、湯本はるなの4名。 詩の朗読を軸にした演劇パフォーマンスで、見ごたえがあった。石牟礼道子、 ランボー、ボードレールらの作品が読まれ、ぼくの「満足」という詩も読まれ た。登坂さんの指導のおかげもあるだろうが、感情を込めながら感情に溺れず、 観客の視線を冷静に計算しながら演技しているように思えた。演劇を勉強して いる人の朗読はやはり良い。詩人が自作を読む時は自己陶酔になりがちだが、 訓練を受けた役者が読むと、きちんと「解釈」をしてくれる。ぼくの詩「満足」 は井上大慈さんが演じてくれたが、この詩の主人公のきまぐれな性格を的確に 表現してくれて嬉しかった。他の方々の演技も良かった。  帰りに下北沢の居酒屋で飲む。殻付き牡蠣を蒸した料理がおいしかった。
6月10日(日)  鈴木志郎康さん、今井義行さんと詩のお喋り会4回目。  8月に本番の鼎談をして、記録をネット上にアップするつもり。このお二人 が相手だと、遠慮なく言いたい放題に詩について喋ることができるのがいい。 あっというまに3時間が過ぎ、とんかつ屋さんでご飯を食べながら更に喋る。
6月9日(土)  夕方、世界報道写真展を見るために東京写真美術館へ。毎年開催されている 写真展だが、今回初めて足を運ぶ。表現写真とはまた違った面白さがあって惹 かれるものがあった。  報道といっても、エジプトやアフガニスタンの政変やテロの現場を撮ったも のから、東日本大震災の惨状、日常生活、スポーツ、自然に至るまで、多彩な 内容である。芸術的な工夫が凝らされた作品も数多くあって、迫力に圧倒され た。やはり、中東地域の紛争をテーマにしたものが多かったかな。中米での、 殺害された人間が切断されて床に転がっている写真の前では思わず息を飲んだ。 但し、政治的な写真に関しては、選ぶ側にある種のバイアスが感じられたこと も書き添えておこう。  その後、ガーデンプレイス内のシンガポール料理屋で食事。蒸し鳥とカレー を注文したが、どちらもすこぶる美味だった。  さらにその後、お茶ノ水のNARUで石井彰トリオプラスワンを聞く。石井 彰(P)、杉本智和(B)、江藤良人(DS)に若いサックス奏者の西口明宏。 オリジナルにモンクの曲などを交えて3ステージ演奏したが、キース・ジャレ ットを進化させたようなスタイルで、刺激的だった。ベース、ドラムとのコン ビネーションが最高で、ふぅっと浮遊するような感じに盛り上がっていって、 ある程度までいったらぴたっと戻ってくる。  11時過ぎまで聞き、帰りにお茶ノ水周辺をちょっと散歩し終電手前で帰宅。
6月3日(日)  原宿クロコダイルでサルサのライブ。  4時半頃からリハーサル。それからうどん屋で腹ごしらえをし、8時から演 奏がスタートした。  お客さんは40名くらい。ダンス上手な方がたくさん来てくれた。メンバー に、ダンスの先生をしているマコモさんが加わったせいもあるだろう。感謝! 知り合いも来てくれて嬉しかった。
6月2日(土)  イメージフォーラムで韓国映画「ムサン日記 白い犬」(パク・ジョンボム 監督)を見る。BGMなし。リアリズムに徹した映画で、登場人物のアップも 多くはなく、手持ちのカメラで撮ったドキュメンタリー映画のような映画。だ が、ちゃんと娯楽性もある。脱北して韓国で再底辺の生活を営む若者スンチョ ルの厳しい境遇をこれでもかとばかりに描く。おかっぱ頭のスンチョルは、ひ どい目にあっても無表情で耐えるが、その代わり拾ってきた白い犬を溺愛する。 非情に徹して、安易に登場人物に感情移入させない映画作りに共感する。だが 決してサービス精神に乏しいわけではなく、勤め先のカラオケ店の娘との淡い 恋もあり、特に後半はサスペンス的な展開が目立つ。福澤徹三のヤクザ・貧乏 モノの小説のように、脱北者の生活の実態をよく調べているところがいい。脱 北者支援の啓蒙にもなるだろう。  見終わって、前から気になっていた沖縄料理店で食事。値段も手ごろでなか なかおいしかった。