2012年8月

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8月19日(日)
 お昼に国立の国立本店というギャラリーに行って、手ぬぐいの展示を見る。
中学の同級生で現在、てんとう虫をテーマに工芸作品を作っている林・恵子さ
んにお誘いを受けたからなのだが、到着すると林さんはまだ店に来ていない。
店の人からちょっと待っていてくださいとの伝言がもらい、国立名物(?)の
アイスをいただく。さっぱりした味わいでとてもおいしかった。展示された作
品を見ると、手ぬぐいといってもそのまま部屋に飾れるような、おしゃれなデ
ザインのものばかり。日本風のかわいらしい諧謔と涼しげなアジアン・テイス
トが入り混じった感じだった。やがて到着した林さんと挨拶を交わし、黄緑色
のてんとうむしがデザインされたミニ風呂敷を購入。
 昼食にアジア料理の店に入り、鶏と野菜のフォーを食べる。
 その後、府中市美術館へ。この美術館へは初めてきたのだが、緑の多い公園
の中にあり、とても落ち着ける。ちょっと散策して、「親子で旅する展覧会 
作品たちのささやきを 心できき、そして つぶやこう」を見る。この企画展
は、親子で鑑賞することを目的とした、子供目線を大事にしたもの。展示され
た一作一作にわかりやすい説明がつけられており、客が自由に感想を貼り付け
られるようになっている。旅がテーマになっており、海や山の風景画が多かっ
た。メジャーな名画はもちろんないが、明治から現代にかけての作品がテーマ
別に、ある意味雑然と並べられているので、バラエティが出て面白かった。子
供たちの評価を見ると、地味な描き方をする絵はやはり人気がないようだった。
まあ、当たり前か。現代作品に結構いいものがあって、山本麻友香という画家
の、子供と鹿が水に向かい合わせで水に浸かっているアニメ風の作品などは抒
情味があって癒された。子供たち同士で鑑賞している姿も多く見られ、感想を
話し合いながら絵を見ている様子がいいなと思わせた。
 喫茶店でアイスコーヒーを飲み、公園を散歩して帰宅。

8月12日(日)  原美術館に安藤正子展を見に行く。安藤正子は1976年生まれで、奈良美 智に師事したというアーティスト。  展示された作品数は少なかったが、どれも見応えのあるものだった。子供が テーマのものが多かったが、子供がちっとも観客に媚びず、仏頂面をしている のがいい。その仏頂面が、天真爛漫さを表現し、生命の輝きを表現する。画材 は洋画だがm狩野派のような様式的な構図のものが多かった。ディティールは 精確なリアリズムの手法で描かれているが、絵全体は独特の様式美に貫かれて いる。仏画のようでもあると感じていたが、画家へのインタビューを読むと、 実際そうしたものを意識していたようだ。絵のタイトルも面白い。  最近の日本の若手の画家の作品は、背後に豊かな物語の存在を感じさせてく れるようなものが多い。近代絵画が削ぎ落とそうとしていったものが、新しい 形で復活したように思える。
8月8日(水)  紀伊国屋新宿南口店内のサザンシアターで催された、岩崎書店<怪談えほん> のトークライブを見に行く。出演は京極夏彦さん、宮部みゆきさん、東雅夫さ ん。豪華メンバーなだけに、会場はほぼ満席。客席では知った顔もちらほら見 かける。  スクリーンで絵本のページが映され、本にまつわる楽しいトークと出演者に よる朗読を聞く。三者とも非常に芸達者で、朗読もあきれる程うまい。怪談と 絵本の組み合わせはやはりいい。画家の方たちの力のいれようもハンパでない ことがわかった。京極さん、宮部さんによる自作解説も面白い。どちらの作家 も、絵が入ることをしっかり計算に入れて、テキストを書いている。絵本は初 めてというのに。さすがプロという感じだ。怪談えほんは、ぼくも関わった企 画なので、こんなにたくさんの人が興味を持ってくれていることに感激。
8月6日(月)  台湾に旅行してきた友人と新宿のトルコ料理店で食事。紀伊国屋書店前で待 ち合わせ、老舗のトルコ料理店ボスボラス ハサンへ。  豊かな風味のペースト2皿、こってりしたラム肉の煮込み、さっぱりしたぶ どうの葉のピラフ詰めを注文。どれもひたすらおいしい。特にラム肉の煮込み は絶品だった。日本人からするとちょっと変わった口当たりなのだが、マイル ドで洗練されているので幾らでも食べられる感じだ。デザートの辛いトルコア イスとサクランボウのジュースもおいしかった。  友人によると台湾は、温暖な気候で人々が優しく、楽しかったという。故宮 博物館ではユーモラスな置物などがあって(白菜のミニチュアなど)面白かっ たということだ。それと、お茶の店が独特の風情があって良かったという。お 土産に台湾菓子と呼吸博物館のカタログをいただく。台湾、行ってみたいです ね。