2013年2月

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2月26日(火)
 入籍手続き他のため、休みを取る。
 駅から役所に向かって歩きながら町の中心部を見る。小金井市は思ってい
たより大きくて、デパートもコンサートホールもあり、生活するにはなかな
か良いところだと知る。役所に着き、早速窓口へ。丁寧な対応をしてもらえ
て満足。遂にこの人と籍が一緒になるのかと思うと不思議な気持ちにもなっ
てくる(まあ、実は戸籍制度には反対なんですけどね)。
 次は運転免許証の住所変更。バスで府中の試験場まで行ってこれもすんな
り書き換え終了。待っている間、免許証に提出する写真のダメな例が掲示し
てあるのを見つけ、おかしくて笑ってしまう。かわいい女の子が、バンダナ
を巻いていたり、そっぽ向いたりしてカメラに収まっているのだ。こんな姿
を写して持ってくる奴いるのか。
 その次は新しい銀行口座の開設。立川のみずほ銀行で、日々の生活用と臨
時の大きな支出用の二つの口座を作る。これはたくさんの書類にサインしな
ければならず、結構時間がかかった。
 15時近くなって、駅ビルの中の有機野菜がウリのレストランに入る。サ
ラダバーの野菜が新鮮でおいしかった。ちょっと家具を見て、その後、妻は
トレーニングウェアを、ぼくは靴を購入。更にデパートの中をウロウロして
から家路へ。全てのミッション終了。結婚生活の基盤がだんだん整えられて
いくのが気持ち良い。

2月24日(日)  遂に引越し。20年以上もいた祐天寺に別れを告げることになる。  12時にヤマト運輸が来る。前日までに準備はしておいたので作業はスピ ーディーに進む。ヤマト運輸の作業は実に手際が良く、感心してしまう。隣 の人や大家さん、不動産屋さんに挨拶し、祐天寺を後にする。面倒を見てい たノラ猫のミラちゃんが追いかけてきたので切ない気持ちになるが、仕方が ない。ミラちゃんは地域のアイドルノラ猫だし、じきにぼくのことは忘れて 元気に暮らしていくだろう。バイバイ。  武蔵小金井のマンションに着くと、既にヤマト運輸は作業している。14 時ちょっと過ぎには全て終了してしまった。午後は荷物ほどき・整理に専念 し、夕食に彼女が作ったシチューを食べ、ワインを飲んでくつろぐ。これか ら新しい生活が始まるんだな、と思うと、身が引き締まるような想いがした。
2月23日(土)  明日は引越し。おおむね準備は順調。主な家具は彼女が用意してくれてい るのでその点は楽だが、問題は本とCD。本は結局ダンボール20箱以上を 処分したが、それでも25箱残ってしまった。モノを溜め込むのは良くない とはわかってはいるが、こればかりはどうしようもない。昼食は祐天寺の蕎 麦屋「大むら」で取る。うん、いい香りの蕎麦だ。午後は掃除に難儀する。 長い間動かしていなかった本棚の裏の壁にカビが生えていてガックリ。その 他、改めて見ると汚れているところがたくさんあってちょっと反省。  夜、彼女が祐天寺に来てくれて、有名なカレー屋「カーナ・ピーナ」で夕 食。この店は学生時代から通っているが、しばらく来られないと思うとちょ っと寂しい。マトンカレーを頼んだが、相変わらずスパイシーな極上の味だ った。がらんとした祐天寺の部屋を彼女に見てもらい、祐天寺カフェへ行っ てちょっとお喋り。彼女が帰った後、また細かいところを掃除。ちょこちょ こ面倒を見ていたノラ猫のミラちゃんにも、お刺身をあげて別れの挨拶。
2月22日(金)  退社後、マルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル-グ ルノーブルの演奏を聴きに東京オペラシティコンサートホールへ。このオー ケストラはミンコフスキが80年代に作った古楽器を使うオーケストラだが、 レパートリーはバロックなどにとどまらず、古典派・初期ロマン派も多く演 奏する。今日のプログラムは、シューベスト「未完成交響曲」、モーツァル ト「ミサ曲ハ短調」。だが、他にグルック「アウリスのイフィゲニア序曲」 とシューベルト「交響曲第3番終楽章」も加えて演奏してくれた。サービス の良さに感謝! 「未完成」は、モダン楽器を聞きなれた耳にはやや物足ら なく響く面もあったが、素朴な響きが魅力的だった。休憩をはさみ、いよい よモーツァルトのミサ曲。これが前半に倍する名演。ミサ曲と言っても、大 合唱ではなく、10人弱の声楽アンサンブルによる演奏だったが、各々の歌 手の個性が楽しめた。オペラのような物語性が感じられる曲だったが、オー ケストラも歌手も、しゃきっとしたリズムに乗ってグルーヴ感のある音楽を 展開していた。周りのお客さんたちも喜んで聞いているのがよくわかる様子。 大衆音楽家モーツァルト万歳、といった感じだ。  終わっていつものメンバーと食事に。結婚のことなど話したりする。
2月17日(日)  神田明神で結婚式の打ち合わせ。お昼に御茶ノ水で彼女と待ち合わせ、ね ぎしで昼食。1時より打ち合わせに入る。花に音楽に披露宴進行に衣装。終 わったのが5時近かったから4時間近くも説明を受けたり打ち合わせをした りしていたわけ。いやあ、結婚式って面倒なことがいっぱいありますね。そ れにもめげず、てきぱきと手続きを済ましていく彼女の事務能力に改めて感 嘆する。係の人は皆、いい人ばかりだった。  終わってお参り。結婚式、うまくいきますように。駅近くの鶏専門の居酒 屋「鶏福」で鶏づくしの夕食を取り、そのままサルサバンドの練習へ。
2月16日(土)  午前中にエアコンの撤去。年数のたったアパートで、エアコンをつけるよ うにできていないところを無理やり取り付けた、といった具合なので、撤去 作業も難儀する。作業員の方の努力で何とか無事終了。長年使っていた机と 冷蔵庫も持って行ってもらう。午後は、横浜のスタジオで8ビート系ジャズ のバンドのリハ。少し形になってきたかな。このバンドは結婚披露パーティ ーでも演奏してもらうし、いつかライブもやりたいので、じっくり練習を重 ねたい。終わって東宮さんとお茶。
2月11日(月)  彼女の引越しの日。彼女が西国分寺のマンションで荷物の詰め込みをやっ ている間、武蔵小金井の新居で待つ。10時半くらいに運送会社のトラック が到着。荷物を運び込むための指示を与える。11時頃彼女も到着。荷物は かなりあったが、運送会社の人の手際が良いので1時間余りで終了。彼女に マンションの管理事務所からの注意などを説明する。コンビニでお弁当を買 って食べる。荷物の整理に没頭したが、今日中に終わるはずもない。夕方近 く、小金井公園まで散歩することにした。武蔵小金井は、駅周辺はいろいろ お店などもあるが、公園の近くまで離れると、途端に農村のような雰囲気が 漂う。そのオシャレでない、素朴な雰囲気が、神奈川県出身のぼくにはかえ って好ましかった。公園の広さに少し驚き、食器類の出店を見て歩き、近所 の農家の人がやっていそうな屋台で熱燗を飲んだ(おいしかった)。その後、 武蔵小金井の町をちょっと散策したのち、帰宅。
2月10日(日)  引越しの作業の合間を縫って、サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団の 演奏を聴きに東京芸術劇場へ。曲目は、シベリウス「ポポヨラの娘」、シベ リウス「ヴァイオリン協奏曲」、スロラヴィンスキー「春の祭典」の3曲。 フィンランド人であるサロネンのシベリウスはさすがに美しい。北欧の風景 が(行ったことはないけれど)目に浮かんでくるようだ。精霊の息吹のよう なものを感じさせる。日本人好みの作曲家と言えばチャイコフスキーがいる が、チャイコフスキーのような人間臭さに徹した音楽と違ってシベリウスは 大自然の神秘性を感じさせる。その辺りの心情を汲んでくれた演奏、という 感じがした。ヴァイオリンの諏訪内晶子も上々の出来。休憩をはさんでいよ いよ後半のストラヴィンスキー。サロネンのストラヴィンスキーはCDも聞 いているし、武満徹は絶賛したということで大きな期待をかけていたが、期 待以上の名演で震え上がるほどだった。非常に表情豊かに、ドラマチックに 作り上げるが、押し付けがましさというかケレン味が全くない。コクがある のにアッサリしているというと料理の解説みたいだが、サロネンの演奏の場 合、全くそういう感じなのである。曲の構造の分析が細部に渡って行き届い ており、その上に立って生き生きと即興演奏を繰り広げている、という印象 だ。盛り上がる箇所でもオーバーアクションが一切ないところが何とも気持 ちがいい。終演後も何度も拍手でステージに呼び戻されていた。  終わって、引越しの準備のためすぐ帰宅。
2月9日(土)  新居となる武蔵小金井のマンションの鍵を取りに行く。駅からは初めて歩 いていくことになる。曲がるところを間違えて病院の方に出てしまった。管 理事務所に電話して方向修正。その後すぐにたどり着けた。駅からは15分と 少し歩くが、マンションは静かで環境の良い場所にある。ここが新しい我が 家になるのかと思うと、ちょっとドキドキする。電気やガスの開通、家具の 搬入、インターネットの設置など、たくさんの業者が訪ねてくるので指示を 与える。午後4時前には全て完了。マンションの回りをぶらつく。宮地楽器 があり、楽器の修理などの際は便利だ。6時に武蔵小金井駅で彼女と待ち合 わせ、ぶらついているうちに見つけた洋食屋さんに入る。ちょっと昭和な感 じのする店だが、おいしかった。彼女に鍵を渡し、帰宅する。
2月3日(日)  今年2回目の詩のお喋り会。渋谷の茶亭羽富で鈴木志郎康さん、今井義行 さんと、阿部日奈子詩集『キンディッシュ』他について話す。物語の言葉、 生活者の言葉の違いについてなど。志郎康さんが準備中という詩集も話題に。 今井さんにコピー一部を渡す。5時半頃区切りをつけて、近くのホテルのレ ストランでまた話す。帰宅すて少し休んでからサルサバンドの練習に。我な がらタフだ(笑)。