2013年5月

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5月25日(土)
 今日は両親の家に挨拶に行く日。
 軽い朝食を摂って、結婚式の写真や新婚旅行のお土産を持って11時過ぎ
に出発。相模大野駅に12時15分頃着き、バスに乗って妻の実家へ。お義
父さん、お義母さんが笑顔で出迎えて下さった。お義母さんのおいしい手料
理を食べながら世間話。それから新婚旅行のお土産をお渡し、写真を見せる。
お義父さんが昔お世話になって今でもつきあいのあるフィリピンの方(フィ
リピンで印刷関係のお仕事をされていた)フィリピンの方のお話を披露され、
盛り上がる。フィリピンでも指折りの名士でとにかくスケールの大きな方だ
が、人情は細やかで暖かいのだという。それから陶芸が趣味のお義父さんの
作品を見せていただく。見事なまな板皿をいただき、更に、コーヒーカップ
もいただいてしまう。定年後に趣味で始めてここまで作れるものかと驚いて
しまう。15時半頃お暇し、今度はぼくの実家へ。まず、母がやっている本
厚木の有田焼の店に向かう。父も待っていてくれていた。器をいろいろ見て、
中サイズのお皿を5枚、購入を決める。少し安くしてもらった。それから父
の車で実家へ。途中、干物の店に寄り、おいしそうなカマスの干物を購入。
家に着くと、猫のファミちゃん、レドちゃんが出迎えてくれた。擦り寄って
きてくれるのでかわいがる。食事をしながらお土産を渡し、写真を見せて、
新婚旅行のことなど話す。猫たちが食欲が旺盛で、人間が食事しているとひ
っきりなしにクレクレとアピールしてくるので、猫の身体に悪くないものを
選んであげる。9時頃暇を告げる。いろいろお土産を持たせてくれて恐縮。
親との時間もこれからもっと大切にしなければ、と思う。

5月18日(土)  ちょっと寝坊して朝食兼昼食を摂ってから、妻と一緒に国分寺の無印良品 に家具を買いに行く。既に妻がカタログで目星をつけていたが、店で実物を 見て、品物が確かなものであることに安心する。ベッド、シーツ、枕カバー と収納棚を購入。それから自由が丘に移動して、イデーにも行く。こちらで はソファーを買う予定。やはり妻がカタログをチェックしており、実物を確 かめる。小さめだが、品があってかわいい感じのグリーンのソファー。座っ てみて気に入り、購入を決める。無印もイデーも結構混んでいた。  その後、阿佐ヶ谷へ。ます、喫茶店で小休止。今日は、妻の勤務先の同僚 の方のご夫婦のお宅にお邪魔する日なのだ。バスに15分ほど乗り、停留所 で待つと、迎えてに来てくださった。静かで緑の多い住宅地のマンションで とてもきれいなお部屋だった。ご主人はジャズギターを弾かれていてライブ もちょくちょくやられているそう。とびきりのワインと手作りのおいしい料 理でもてなして下さった。ワインはシャンパン、白、赤とあり、どれもすば らしい。お料理はご主人が作られたものだが、工夫とこだわりが感じられる。 ご夫婦ともとても感じの良い方で、スペインの話や音楽談義で盛り上がり、 長居してしまった。駅まで送って下さり、恐縮する。またお話ししてみたい ものだ。
5月12日(日)  鈴木志郎康さん、今井義行さんと恒例の詩のお喋り会。15時に代々木上 原の鎌倉パスタに集合。新婚旅行のお土産として、志郎康さんにはお皿、今 井さんにはマグカップをお渡しする。麻里さんが来ていらしたので挨拶。  それからぼくが書いてきた構成にほぼ沿って、80年代詩について話す。 松浦寿輝、朝吹亮二など「麒麟」の詩人や、雨矢ふみえ、小原真紀子、関口 涼子ら女性の詩人について語った。総じて、言葉を記号的に使い、意味を詰 めるより感性を押し出す作風の人が多かったという印象。ぼく自身は80年 代後半から詩を書き始めたので、80年代の詩を論じることは自分の原点を 語ることでもある。    それと、日本に帰ってきて驚いたことだが、詩人の古川ぼたる(中村登) さんが急逝されたのだった。古川さんの詩は詩を書き始める前から好きで、 一度志郎康さんの早稲田での講演会の際にお会いした。ぼくの詩の感想も 書いて下さった。健康そうな、穏やかな方だった。最近も良い詩を書かれて いて、亡くなくなられたことがショックだった。志郎康さんがサイト「句楽 詩句」で発表された古川さんの詩をまとめたページを作られたのでぜひご覧 になってください→こちら。  古川さんの詩についてもいずれがっつり話し合おうということになった。  とにかく楽しいひとときだった。詩を精読して勉強するのも面白いものだ。 終わってパスタを食べ、また詩のことを話し、それからサルサバンドの練習 に行く。
5月4日(金)  9時頃、無事成田空港に到着。ゆうべはよく眠れなかったが、やはり母国 にいると思うとほっとする。成田エキスプレスを使って新宿、そして武蔵小 金井の我が家へ。油を使っていない料理が食べたくて、そば屋へ。もりそば の大盛りを食べる。一週間ぶりの日本食はおいしいですね。昼寝をし、両親 に電話で帰国の挨拶をする。夕食時には、ミロ美術館で買った、ミロの絵が 入ったグラスにビールを飲む。同居、入籍、結婚式、披露パーティ、新婚旅 行と、結婚にまつわるイベントはこれでひと区切りがついたことになる。  それにしても、スペイン、楽しかったです。
5月3日(木)  6時起床。遂にスペインともお別れだ。タクシーでバルセロナ空港へ。日 本人客でいっぱいだった。皆、ゴールデンウィークを利用して旅行しに来た のだろう。午後3時頃経由地のヘルシンキに到着。免税店を覗いて時間を潰 す。妻は日本でも人気のブランドmarimekkoの店を熱心に見て、買い物もして いた。店内は日本人でいっぱいで、店員も笑顔で「アリガトウ」を連呼して いる。東京行きの飛行機は、ゲートが変更されていたのでちょっと戸惑った が無事に正しいゲートにたどり着く。磁気パスポートをチェックするところ の案内係の若い女性(日本語ができる)のアニメっぽい高い声がかわいい。  9時間程のフライトへ。
5月2日(水)  いよいよサグダラ・ファミリア教会。この旅のメインと言える。朝10時 前に地下鉄でサグダラ・ガミリア駅に着くと、もう教会への人の流れができ ている。入口付近もいっぱいだったが、予約していたのでスムーズに入るこ とができた。しかし、聞きしに勝る、というのはこのことですかね。柱一本 、彫刻一つとっても個性が溢れている。建築というよりもまるでジャングル のようで、動植物の気配がそこここから感じられる。こんなすばらしいもの が石でできているとは信じられない。鮮烈な匂いを放つ生き物のようなのだ。 世界各国から来ている人も皆興奮している(蛇足だが、アルハンブラでもサ グダラ・ファミリアでも、皆手にしているのは日本製カメラだ。特にキャノ ンとニコン。日本のカメラ以外のカメラを目にすることはほとんどない。す ごいシェア率だ)。  10時半にタワーに登る。刻刻と移り変わる光景がまたファンタスティッ クで興奮してしまう。行きはエレベーター、帰りは階段だが、うねうねとい つまでも続く急角度な通路も面白い。工事をガンガンやっていて、未完成の 建物だということがわかるが、今作られている最中だということが、見物の 臨場感を高めているようでもある。どこから何が出てくるかわからないよう な、お化け屋敷的な楽しさもある。韓国人の観光客に「写真撮ってあげます」 と声をかけられ、写真を撮ってもらうことに。お返しにこちらからも撮って あげる。  長居した後、ゴシック建築の傑作と言われるカテドラルへ。あいにく時間 が合わなくて中には入れなかったが、荘厳極まりない外観はじっくり楽しむ ことができた。カテドラルの近くは広場で、そこに青空市が立っていて、ア クセサリーや古道具が売られている。その活気ある様子もいい。近くのカジ ュアルなレストランで食事。サラダとチキンパエリャを注文。パエリャはコ クのある味でおいしかったが、量が多すぎて三分の一程残してしまった。  地下鉄でカタルーニャ美術館に向かう。バルセロナの国際展示場周辺は壮 大な眺め。美術館の玄関では4本の巨大な柱が出迎えてくれる。美術館自体 は、巨大な宮殿のようだ。展示物では、何と言ってもロマネスク期の壁画が すごい。教会にあった壁画を巧みに削り取って美術館の壁に移し替えたのだ という。ものすごい労力をかけて再現したものだ。他の作品は、巡回されれ ば日本でも見られる可能性があるが、これは絶対に無理だ。遠近法確立のは るか昔の、ヨーロッパ美術の源流の力強さに圧倒される。戦争や殉教の様子 を赤裸々に描いた作品が多く、キリスト教は、残酷さを一種の宗教的官能に 変換させようとした宗教ではないかと思わせるところがあった。ゴシック期 に入ると、線が柔らかくなり、マリア信仰を表すものが増えてくる。激しい 罪の意識を緩和するために、母性の導入は不可欠だったのかもしれない。  ルネサンスや近現代美術を駆け足で見た後、ミロ美術館へ。美術館に至る、 緩やかなカーブを描く道が緑豊かで美しい。ミロ美術館は、大きくはないが よう選ばれた作品が巧みな配列で展示されていてすばらしい。ミロの同時代 人や影響を受けた画家の作品も展示されていた。ミロの作品は、遊び心と厳 粛さが同居していて、いつ見ても刺激を受ける。ミュージアムショップで土 産物を買う。  地下鉄でサンツ駅に戻り、レストランを探すが見当たらない。ファースト フード風の店か居酒屋しかない。疲れたので、ホテルに戻り、ホテル内のカ フェテリアで夕食を取る。チキンのグリルとビーフステーキを注文。白ワイ ンがおいしい。世界第三位のワインの産地であるだけに、ワインははずれが ない。明日は発たなければならないので早めに寝る。
5月1日(水)  6時起床。ジュースとフルーツの軽い朝食の後、タクシーを呼んで空港へ。 20分程で空港に着き、1時間程のフライトでバルセロナへ。快晴。順風満 帆かと思いきやここでハプニング。ぼくの荷物が出てこないのだ。イベリア 航空に調べさせたら、何と積み残されてまだグラナダ空港にあるという。ホ テルに届けさせることにしたが、窓口のお姉さんはにこにこして悪びれず、 謝罪の言葉は一切なし。これが世界標準のサービスレベルなのか? 気を取 り直してサンツ駅付近のホテルへ。古い建物もあるにはあるが、ほとんどが スッキリした現代的な建物で、バルセロナは経済都市なんだなあと感じさせ られた。ホテルは、宇宙船をイメージして作られたようで、ソファーとか廊 下とかが「宇宙っぽい」雰囲気を醸し出している(笑)。エレベーターが止 まる時もピーッと「宇宙っぽい」音がする(笑)。部屋は普通のビジネスホ テルという感じだった。祝日で店が閉まっているので、駅のカフェテリアで 昼食。惣菜の種類が豊富で見ているだけでなかなか楽しい。サラダを山盛り にして食べる。キャベツと筍の中間みたいな野菜、アーティチョークがおい しい。食後、地下鉄でガウディ設計のグエル公園へ(電車の中で歌を歌って いるおにいさんがいてびっくり)。グエル公園はものすごい人だかりだった。 写真で見た以上に、うねうね、ぐるぐるの、いつ果てるともしれないような 無限を感じさせる楽しいデザインだった。色も意外性があって面白い。イス ラム美術の影響があることは間違いない。かなり広い公園で、いっぱい歩い て楽しんでしまった。音楽などのパフォーマンスをやってる人も結構いる。 トランペット、トロンボーン、ベース、ドラムスと歌によりライ・ミュージ ック風のバンドが面白かった。例のトカゲの前で写真を撮り、ガウディ博物 館でお土産を買う  その後、歩いて、これもガウディの名作、カサ・ミラへ。蔦が絡まったよ うな窓のデザインとぐにゃっとした動物的な建物のラインがユニーク。長い 列ができていてようなデザインがユニーク。長い列ができていて、30分程 待ってようやく中に入る。中も面白い。洞窟みたいな感じだ。屋上は遊園地 風。内部のアールデコ様式、アールヌーヴォー様式のインテリアも楽しむ。 見学し終わって、ミュージアムショップへで買い物。ここで大変なことが起 こってしまった。妻がスリにあってしまったのだ。幸い盗られたのは3万円 程度の現金が入った財布だけで、パスポートやクレジットカードは無事だっ た。妻は用心深い方で、この日も財布を複数に分けて保管し、盗られた財布 は鎖でバッグにつないでいただが、あっさり引きちぎられていた。急に近づ いてきた女性に話しかけられた時が怪しかったと言っていた。多分、グルー プで観光客目当てのスリをしていたのだろう。怖いものだ。  被害は少なかったし気を取り直し、もう一つのガウディの傑作、カサ・バ トリョを見てからホテルへ。妻は風邪気味でぼくも疲れていたので、ホテル のレストランで夕食を取る。サーモンのタルタル、ロブスターのリゾット、 豚のグリル。どれも手が込んでいておいしい。パンに2種類のオリーブオイ ルをつけて食べるように勧められたが、どちらもコクがあって満足。ワイン もおいしかった(スペインのワインですか、と聞いたら、カタルーニャのワ インだと答えた。カタルーシャ人は郷土に誇りを持っているようだ)。