2014年10月

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10月26日(日)
 妻と甲府にワイナリー見学。9時45分のかいじに乗って甲府駅へ。着いて
時間があったので、甲州夢小路というショピングモールを歩く。ここは女性
客向けの、趣味の良い、かわいらしい店が並んでいるので、妻にも見せたか
った。ジャム屋さん、ワイン屋さん、アクセサリー屋さんなどに入る。アク
セサリー屋さんの上の階はギャラリーになっていて、洋画家清水勲展を見る。
伝統的な日本家屋のような造りになっていて面白い(もしかしたら日本家屋
を改造したのかもしれない)。
 時間が来て、バスに乗り、登美の丘ワイナリーへ。山の中を深く入ってい
く。この広大な土地がサントリーのものなのだから恐れ入る。
 登美の丘ワイナリーは見晴らしの良い、眺めの良いところにあり、ブドウ
畑が連なっている。きれいな花もたくさん咲いていた。受付を済ませ、ツァ
ーが始まるのを待つ。かなりの数の人が集まった。最初に全体を説明するビ
デオを見てからツァーのバスに乗りこむ。満員だった。まずブドウ畑へ。た
くさんの種類のブドウが、それぞれに合ったやり方で栽培されているという
ことを説明される。ワイン用のブドウは粒が小さいが、風味が濃縮されてい
るとのこと。妻が「食べてみたい」などと言っていました(笑)。ガイドさ
んが参加者の写真を撮ってあげていたが、「いち、にい、サントリー」の掛
け声を掛けていたのが、面白かった。そして、いよいよ醸造の場へ。樽ばか
りの蔵からワインの瓶の貯蔵庫へ。ワインが横に寝かせた形で貯蔵されてい
るのは、湿らせることでコルクを乾燥させないためという説明が印象的だっ
た。その後、試飲。赤と白のワインを一杯ずつ飲ませてもらう。どちらもお
いしかった。
 ツァーが終わって、併設されたレストランで食事。客席がゆったり取って
ある、眺めの良いレストランだ。ぼくは欧風の豚の角煮と赤ワインを、妻
は鶏の味噌焼きと白ワインを注文。角煮はとろりととろけるような舌触りで
赤ワインとぴったり。豚肉の下にマッシュポテトが入っていた。妻の鶏料理
も少し分けてもらったが、味噌焼きとは言え、調理法はむしろ欧風で、白ワ
インとの相性は抜群だった。付け合わせの野菜もおいしい。
 食後、ショップに降りてワインの試飲をする。貴腐ワインなるものも初め
て飲んでみた。蜂蜜のような濃厚な甘さのあるワインだった。試飲をしてい
る人はたくさんいて、テーブル中にグラスを並べて飲み比べているグループ
もあった。ジャパンプレミアム・メルロ(赤)と登美の丘ワイン甲州(白)
を購入。帰りのバスが来るまで辺りを散歩。
 甲府の駅に着いて土産の菓子などを買い、かいじに乗って東京へ。帰宅し
て、白和えなどの前日の残りものと甲府で買った野沢菜の夕食。お昼はこっ
てりしたものを食べたので、あっさりしたご飯がおいしく感じられた。
10月24日(金)  半日休暇をとって三鷹の病院へ。友人の詩人、今井義行さんがもうすぐ 退院するのだが、退院後の生活の方針を決めるためのミーティングがあり、 それに参加した。医師、看護師、ケースワーカー、それにぼくの前で、今 井さんは今までの病気の経過をまとめたレポートを読みあげたのだが、そ の文章のうまさにびっくり。さすが今井さんだ。幾つかの注意事項を確認 し、退院後の生活のことで幾つか質問をし、1時間ちょっとで終了。良い ミーティングだった。その後、今井さんと1時間余りお喋り。入院生活は そろそろ飽きてきた、と言っていた。帰って夕食の支度をする。
10月19日(日)  妻と一緒に、父の学生時代からのお友達である美術家の奈良由紀子さん の個展「むかし、むかし」に行く。西荻窪の駅で妻、父と待ち合わせ。父 は電車を間違えたらしく少し遅れてきた。  会場はギャラリーがらんというところで、ロフトのような雰囲気だった。 奈良さんは、父と学生時代、演劇部で一緒に活動していたということだっ た。60年来の友達ということ。これはちょっとすごい。  奈良さんは織物を中心にアーティスト活動をされている方だが、今回は 専門とする技法にも拘らず、子供のような自由奔放さで、たくさんのオブ ジェを創作されていた。少年が描いた絵を基にした作品や、オセアニアの お面のような作品、赤ん坊が育って大人になるまでを一望する連作など。 抽象的なミクストメディア作品もあったが、どれも暖かな感触だ。小さな 布作品を購入。  その後、妻、父と、こけし屋で食事。フランス料理の方ではなく、洋食 の方の店(つまり安い方の店)に行った。かさごのフリッカーを注文した が、おいしかった、。父も満足したようだ。みかんをお土産にもらってし まった。そのうちお返しをせねば。
10月18日(土)  風邪でダウン。お腹の調子も悪い。ここ数日急に寒くなったからか。ひ たすら暖かくして寝る。夜になって調子を取り戻す。
10月13日(月)  寝坊し、蕎麦で昼食。風呂の掃除をしてから、三鷹の病院に今井義行さ んのお見舞いに行く。天気は良くはなかったが、風はまだ強くない。今井 さんはだいぶ元気になっていて、退院後の生活のプランについていろいろ 話をしてくれた。もちろん詩の話もする。ぼくがお見舞いとして持ってい く花に興味を持ってくれる患者さんがいることがわかって面白かった。  風が強くなってきたので帰宅。スーパーで買い物をし、夕食のシチュー を作る。
10月12日(日)  午前中掃除をし、午後、下北沢のアポロでセッション。トランペットの うまい若い人がいた(プロの卵のようだ)。他に、サックスとドラムスが 4人。結構いろんな曲をやった。新潟から来たというドラムスの女性と話 をする。ウイスキーを一杯飲んで帰宅。  妻が庭に彩を添えるためにハーブ類を買ってきて植えていた。だんだん 庭が賑やかになっていくのが楽しい。  夕食にトマトソースの鯖を食べる。おいしかった。  明日は府中ジャズ祭にサルサバンドで出る予定だったが、台風接近のた め中止となった。
10月11日(土)  11時に海老名市立中央図書館へ。偕成社の今村正樹社長の講演を聞く。 児童書・絵本を軸に、日本の出版史を辿る内容だった。アメリカの出版社 と違って日本の出版社はファミリー企業が多く、利潤だけでなく出版物の アイデンティティを大事にする傾向があるということだ。それを社長は肯 定的に捉え、出版不況の最中でも文化的価値のある出版物を維持する道を 模索する必要があり、図書館の役割は重要と話されていた。講演会には会 社の人間も聞きに来ていた。  終わって町田に移動。タンメンを食べ、喫茶店で本を読む。それから妻 と合流。町田市立国際版画美術館に行く。  美術館のある芹が谷公園も良いところで、水を使った動く巨大なモニュ メントが面白かった。美術館の前では工芸品の市民の市が立っており、版 画の絵ハガキを購入。美術館では、19世紀の幻想的な作風の版画家マック ス・クリンガーの銅版画展と、昭和初期に活躍した谷中安規展をやってい た。クリンガーの作品は文芸色が強く、小説を読んでいるような面白さが あった。人間が斜めに傾いた構図の、有名な「行為」もあった。谷中安規 の作品も文芸色が強い。実際、佐藤春夫や内田百閧迹スくの小説家と交流 があり、本の挿絵や装画の仕事も多い。前衛芸術好きで、映画や機械が大 好きなモダニストだったが、仏画が基本にあることが見て取れた。日本の 絵画の伝統に、モダニズムを乗せた作風である。前衛を追求していこうと いうよりは、B級の怪奇趣味を全開にしている。逆に、仏画というものが、 大衆のためにあったものということが、彼の作品を通してわかるのだ。ユ ーモアもあってとても楽しめた。  喫茶店でちょっと休憩してから、本厚木にある母の陶器の店へ。いろい ろ見た上、白磁の皿を5枚買う。すっきりとしたスマートなデザインだ。  その後、駅近くの大衆居酒屋へ。いかにも「大衆」居酒屋という感じで、 従業員がてんてこまいの様子。安くておいしい店だった。  横浜線経由で帰宅する。
10月10日(金)  退社後、ケント・ナガノ指揮モントリオール交響楽団の演奏を聞きに東 京芸術劇場へ。曲目は、ドビュッシー「海」、ストラヴィンスキー「ヴァ イオリン協奏曲ニ長調」、ムソルグスキー(ラヴェル編曲)「展覧会の絵」 という、難曲ぞろい。  ケント・ナガノの指揮ぶりは、メリハリの効いた、どちらかと言えばシ ャキシャキした感じのもの。ダイナミクスの幅も広い。「海」がスペクタ クルの音楽(ベルリオーズのような)に聞こえる。これはこれで新鮮な体 験であり、とても楽しめた。大野一士の「ダフニス」もかっちりした、輪 郭の明確な演奏だったが、フルネのようなぼんやりした感じの印象派の演 奏は過去のものになりつつあるのかもしれない。モントリオール交響楽団 のサウンドもすばらしい。ストラヴィンスキーの協奏曲のソロは五嶋龍。 この曲は、ユダヤのヴァイオリン音楽のような、野趣溢れる特殊奏法が魅 力の音楽だが、五嶋龍はそれを見事に、端正にこなして、完璧としか言い ようがない。フレーズとフレーズが呼びかけあうような、コンチェルトグ ロッソのようなこの曲のスタイルを、ケント・ナガノはよく把握して、面 白く聞かせてくれた。後半の「展覧会の絵」は、やや速めのテンポで軽快 に演奏。ムソルグスキーというよりラヴェルの色が濃い感じで、色彩感が 豊かだった。アンコールは、日本の童謡のメドレーをやった後、ラヴェル の「ボレロ」をまるまる一曲やったのには驚いた。  終わって、守屋さん、田沢さんと中華料理店で食事。
10月9日(木)  妻が買った新しい電子レンジが届く。機能がたくさんあって、覚えるの に少し時間がかかりそうだ。
10月5日(日)  武田さんが来てくれて、庭作りについての説明をしてくれる。妻が主に 対応したが、思い通りのものができあがって満足したようだ。  午前中、どうにかメルマガの原稿を仕上げて送信。疲れてちょっと昼寝 する。  夕食の時になって、電子レンジの機能の一部が壊れていることが判明。 もう15年程使っているものだから無理もない。新しいものを買いに行か なくてはならないなあ。
10月4日(土) 打ち合わせを続けていた庭作りがいよいよ開始。ガーディナーの武田さん が早朝やってきて、これから草木を植えていいますと挨拶。既に昨日まで にある程度のモノは運びこんでいる。掃除をしながら進捗状況を時々観察。 途中、水道が止まったりするハプニングがあったが、夕方無事作業終了。 きれいでかわいい感じの庭園ができあがった。植えた植物はほとんど妻が 選定したので、見るからに女性好みのものに仕上がっているが、いいんじ ゃないでしょうか(笑)。  夜、妻が帰ってきて、庭ができあがったことを報告。きれいにできてい て感激していた。夕食時、ワインで乾杯する。