2015年7月

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7月26日(日)
 夕方、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「エリック・サテ
ィとその時代」展を見に行く。サティが活躍した時代の背景や交友関係をテ
ーマとした企画展だが、ストラヴィンスキー他の音楽家たちのことや、ダダ
イストたちのことはさほど触れられていない。その点ではやや不満が残った
が、サティの時代のポスターや楽譜の挿絵などはたくさん展示されていて面
白かった。これらを見ると、サティは世紀末を生きた19世紀人だったのだ
とわかる(1901年にサティは35歳だった)。トリスタン・ツァラやマ
ン・レイは30歳ほど歳下、デュシャンは20歳ほど下で、サティは早すぎ
たモダニストだったということだ。
 見終わって蕎麦屋で食事。タワーレコードで、カナダ出身のトランペッタ
ー、ケニー・ホイーラーの遺作を購入。
 その後、経堂のスタジオでサルサバンドの練習。
7月25日(土)   午前中、掃除に庭の水撒き。午後は吉祥寺のスタジオで仲間とセッショ ン。ピアノの笠原さんが主催のセッションで知り合いが半分くらい。終わっ て浜風文庫の詩を仕上げる。
7月20日(月)  7時頃に起きて、8時頃、荷物をホテルに預かってもらいチェックアウト。 バスで金閣寺へ。早くから行ったため、さほど混んでいない。入場してすぐ に、池をはさんだ金閣寺の有名な光景に出合う。さすがに見事だ。東南アジ アからと思われる観光客の集団がおおはしゃぎで写真を撮っている。建築も すごいが、周囲の光景との調和がすばらしい。寺の周りを一周して、出口の ところに社があり、拝んで出る。  それから徒歩で龍安寺へ。かなり暑いが頑張って歩く。ペットボテルの水 がすぐなくなってしまう。龍安寺は有名な枯山水の庭以外にも見どころがた くさんあって、大きな池を含む全体の景観がとても見事だ。他県からやって きたらしい中学生らしい三人娘が、自撮り棒を使って、何枚も写真を撮りな がら歩いているのがほのぼのしていて良い。寺にあがって庭を眺める。砂紋 は時々引き直すようで、良く知られているような渦巻きの紋様ではなかった。 リラックスして眺めることができた。狩野派の襖絵を覗いたりして寺を一周、 その後、広大な庭を一周。池にはアヒルとカメが泳いでいた。  龍安寺を後にして、バスで京都市役所前まで行き、それから烏丸線で烏丸 御池駅へ。バスの中では、ラテン系の学生と思しき若者がたくさん乗ってき て、バスの中は一気に賑やかな状態に。同志社大学の前で降りたので、交換 留学生のような人たちだろうか。烏丸御池では手ぬぐいの店などを見ながら ぶらぶら歩く。昭和風の喫茶店でちょっと休んだ後、懐石・瓢樹で昼食。明 治時代の画家の別邸を料亭に改造したのだという。建物は趣きがあり、庭も 見事だった。コース料理を頼み、冷酒も少しいただく。料理はどれもおいし かったが、肉みそを乗せたナスがとりわけ美味だった。  食事の後、また街をぶらぶら。祇園祭りの山車を片づけている光景にも遭 遇。山車が巨大で、大人が何人も力を合わせないと動かない。片づけの様子 自体が見物の対象になるというのがすごい。その後烏丸線に乗り、三条京阪 駅で降りて、妻が行きたかったという骨董の店、てっさい堂へ。この周辺は 古美術や骨董の店が立ち並んでいる。てっさい堂は主に江戸後期の器を扱っ ている店で、女性の店主の方がいろいろ教えてくれた。迷った挙句、3万円 のなます皿を購入。小さな皿だがきれいな絵が描かれていて、良い買い物を したと思う。  祇園をぶらぶらし、法観寺の塔を眺めてから荷物を取りにホテルへ。京都 駅で土産を買い、喫茶店で休んでから新幹線に乗り込む。10時少し前に武 蔵小金井駅に着き、ばふでラーメンとビールでお疲れ様会。楽しい一泊旅行 でした。
7月19日(日)  妻と京都旅行。6時半に起きて支度。快晴だ。7時45分に家を出て東京 駅、それから新幹線に乗って京都へ。12時前に京都駅に到着。駅地下のラ ーメン屋さんで昼食をとり、地下鉄に乗ってホテルへ。京都市役所前で降り て京都ロイヤルホテルへ。京都は用事で来たことはあるが、純粋に観光で来 たのは実に十数年ぶり! 街並みもだが、駅名、地名からして面白い。早目 にチェックインし、荷物を降ろして早々に観光に出かける。  まずはバスで南禅寺へ。途中、インクライン(傾斜鉄道)跡を見学。もう 「跡」しか残っていないが、明治の産業遺産だ。南禅寺は、京都好きの妻オ ススメのスポットで、木造の高い立派な三門に圧倒される。オノボリさんし てみたが、京都の街が一望に見渡せる。その後、法堂や庭園を見学。狩野派 の絵師による襖絵もすばらしかったが、庭がすばらしい。枯山水もあれば、 緑豊かな日本庭園もある。琵琶湖引かれた水路跡、疏水も見る。ここも、明 治の産業遺産だ。京都は古都だが、近代の黎明期の遺産も多いことがわかる。 それと、浴衣姿の女性が目立つ。地元の方もおられるだろうが、外から来て、 浴衣をレンタルしたのではと思しき人もいる。レンタル浴衣屋さんは大繁盛 だろう。  ここから哲学の道を通って銀閣寺へ。川に沿った静かなエリアだが、個性 的なファッションや雑貨の店が並んでいて面白い。人懐っこいノラ猫もいて、 階段の真ん中で堂々と寝るつわものもいる。写真を撮っている人が結構いた (ぼくもだが)。  銀閣寺に向かう通りはさすがに混んでいて世界各国から人が集まっている。 どうも古都に来た気がしない(笑)。銀閣寺は、建物はシックな感じだが、 庭が豪華そのもので圧倒される。どの角度で見ても新鮮な驚きがあり、日本 庭園の特長である不規則性の魅力を堪能することができた。銀閣寺を出て、 暑いのと疲れていたのとで、喫茶店で休憩することに。出てきた水が地下水 をそのまま汲んできたものであるそうで、そのうまさに驚く。抹茶とあんみ つを注文し、疲れを癒すことができた。  バスに乗ってホテルに戻る。ホテルでちょっと休憩してから妻の大学時代 の友人のSさんと食事。ちょっと早目に行って烏丸御池の商店街を散策。蜂 蜜を売っている店などに入ってみる。約束の6時少し前に、三条通りにある 店に到着。Sさんは、同志社大学の先生をしておられる方で、京都での体験 をいろいろ話してくださった。京都人は良くも悪くも伝統を大事にするとお っしゃっていた。店は「うしのほね あなざ」という、古民家を改造した店 で、料理は全てとてもおいしかった。特に名物のシチューは絶品で、近くに 行った折りには是非お試しください。楽しく食事した後、鴨川付近をぶらぶ ら散歩。夜の鴨川は人がいっぱいで、活気に溢れている。川床の店も見学。  10時頃ホテルに帰り、翌日に備えて早々と休む。
7月18日(土)  午前中に掃除と水撒き。それからジャムセッションをしに吉祥寺のスタジ オへ。20人近くの人が集まっていて、4時間楽しくセッションした。アッ プライトエレキベースの人のプレイが印象に残った。知っている人と知らな い人が半々くらいだった。  5時に終わって、散髪に行き、帰宅してカレーの残りで夕食。洗濯もする。
7月12日(日)  鈴木志郎康さんのお宅に伺い、志郎康さんの新詩集『どんどん詩を書いち ゃえで詩を書いた』(書肆山田)について有志で話しあう会に参加。12時 に今井義行さんと待ち合わせて昼食を一緒にとり、それから代々木上原駅の 改札に集まった。メンバーは、水越さん、今井さん、薦田さん、長田さん、 白鳥さん、森岡さん。  雑談から始まり、右傾化しつつある政治情勢などの話題も入れながら、詩 を取り巻く状況全般について話し、最後に志郎康さんの詩について全員で一 人ずつコメントした。皆、深く読みこんでいて驚かされた。  この詩集は、従来の詩とは違う、徹底した語りかけ口調で書かれており、 作品の本筋とさほど絡まないディティールもきっちり書いている。多様な現 実を盛った言葉の器という感じだ。ふと目にした風景も、ふと頭をよぎった 想念も、注意深く書き留められている。雑多なようでいて、強烈な統一感が あり、語っている人間の生の総体が浮かび上がってくる。何度も読み返した が、すばらしい詩集だ。  終わってお茶を飲み、それからサルサバンドの練習のため経堂のスタジオ へ。
7月11日(土)  庭の水播き。掃除をやって少し昼寝。それから買ったばかりの『ハービー・ ハンコック自伝』を読む。面白かったので一気に読んでしまった。謙虚でか つ好奇心旺盛な人柄と、テクノロジーへの関心の深さが印象に残った。アラ ン・ケイと早い時期に会っていたことも知った。そしてマイルス・デーヴィ スへの尊敬の念は相当なものだ。創価学会に入って真面目に「題目を唱える」 ことをやっていたらしいこともわかる。  トランペットの練習をやって、パスタの夕食。
7月10日(金)  退社後、詩人の今井義行さんを訪ねる。喫茶店ミカドで、今井さんオスス メのカレーを食べる。欧風カレーの王道を行くような感じでおいしかった。 今井さんから楽しい話をいっぱいうかがい、10時半近くになってしまって 慌てて帰宅。
7月5日(日)  メルマガ原稿書きに没頭。午後、何とか書きあげることができてほっとす る。夕方、散歩に出る。小一時間ほど一ツ橋学園方面を歩き回った。夕食後、 サルサバンドの練習へ。
7月4日(土) 小雨が降っていたので庭の水播きは省略。掃除をしてからメルマガのコラム を書き始める。『岩田宏詩集成』の感想。哀れでもありしぶとくもある庶民 の立場を反映させた詩という角度で書く。夕方、国分寺で妻と待ち合わせ。 鮮魚とイタリアンを軸にした創作料理の店デンズキッチンで夕食。ここは何 度か足を運んだことがあり、気に入っているところだ。ウニとイカとクスク スのサラダ、鮎の塩焼き、刺身三点盛り、ミートソースのパスタを食べる。 お通しのトマトの冷製スープもおいしかった。外食は久しぶりだがたまには 良いものだ。